カロリーオーバーでも痩せる!ケトジェニックダイエットの仕組み【簡単】

2024年1月12日

※読みにくかった部分を改定しました(2024/1/12 ぷっか博士)

こんにちはぷっか博士です。不思議に思われるかもしれませんが、この世には、食べ過ぎても問題ないダイエット方法が存在します。それがケトジェニックダイエットです。

ある日、何気なくネットサーフィンをしていた僕は、偶然ヤフー知恵袋でこんなやりとりを見つけました。

Q: ケトジェニックダイエットで痩せるのはなぜですか?
A: すべてのダイエットは消費カロリーより摂取カロリーが低いから痩せる。ダイエットの種類なんて無意味だ

というものでした。
シンプルな理論ですよね。カロリー収支がマイナスであれば、痩せるということです。

昔は僕も、この理論に賛成していましたが、ケトジェニックダイエットについて100以上の論文を読んだ僕なら、はっきり否定できます。これは間違っています。(※ただし、ケトジェニックダイエット中でもカロリーが関係しているとする論文も複数あります。)

正しい理論は、
『全てのダイエットは、体脂肪の消費より増加が少ないからやせる。』
となります。

言い換えると、体脂肪収支がマイナスであれば、痩せるということです。図にすると、

正しいダイエットの考え方

〇体脂肪収支がマイナスなら痩せる!
✕カロリー収支がマイナスなら痩せる!

補足:体脂肪さえ合成されなければ、どれだけ食べても太らない!
具体例:大食い選手でも全然太らない体質の人もいますよね?これは、「栄養吸収能力」が低い or 「体脂肪合成能力が低い」ためです。ただし、後者は、糖尿病になりやすいので注意。

実際に、ケトジェニックダイエットは摂取カロリーが多くても問題ありません。なぜなら、吸収された脂質が体脂肪に変換されない(余ったものは、蓄えられずに排出される)からです。ケトジェニックダイエットについての研究論文を参考にしながら、ケトジェニックダイエットでカロリーオーバーでも痩せる理由を詳しくお伝えします。

ケトジェニックダイエットが痩せる仕組み

そもそもケトジェニックダイエットが痩せる仕組みってなんでしょう?

簡単に説明すると、『糖質制限』によって不足したエネルギーを体が補おうとして体脂肪を分解し始めて痩せるんですね。

一般的な糖質制限だと筋肉も落ち、体も疲労し、体調を崩す可能性もあります。しかしながらケトジェニックダイエットはそうなりません。エネルギー不足にならないように脂肪分を大量に摂取するからです。

脂肪を大量に摂取したら逆に太るのでは!?と思われるかもしれませんが実はそうはならないんです。
摂取した脂肪が体脂肪として蓄積されるには血糖値が上昇した時に出るインシュリンと呼ばれるホルモンが必要です。インシュリンが体脂肪を増やす張本人なんです。つまり、糖質制限中は脂肪を摂取しても血糖値が上がらずにインシュリンが分泌されないので太らないのですね[文献1]。

でもそれじゃあ痩せないでしょ!だって必要なエネルギーは補っているんだから!
そう思われると思いますがこれも大丈夫。詳しく説明していきます。

そもそも何で痩せるの?理由は大きく二つ

ケトジェニックダイエットが痩せる理由は、先ほども述べた理由と合わせて大きく二つ

血糖値が上がらないので体脂肪が増えない
脂肪を大量に摂取しても体脂肪が燃え続ける(食べた脂質ではなく)

からです。ケトジェニックダイエットにおいて『体脂肪合成がおこらない』かつ『体脂肪は分解され続ける』という二つの現象が理由で痩せるのです。なので消費カロリーが摂取カロリーを上回らなければならないわけではないのです。

特に筋トレやスポーツをしていて筋肉や体力を落とさずに痩せたい方は、脂質を十分に摂取するようにしましょう。しっかり食べている(エネルギーを摂取している)のに痩せられるのがケトジェニックダイエットのすごいところですね。その他のダイエットとはしっかり食べているの意味合いが違うんですね。量をたくさん食べても、エネルギーが足りなければしんどいので、ヘルシー(カロリーのほとんどない)サラダや鶏肉、こんにゃく麺なんかを主に食べるようなダイエットはやめてケトジェニックダイエットをお勧めします。

食べても脂肪燃焼が続くことを明らかにした研究とメカニズムを次で解説します。

食べ過ぎても大丈夫なわけ

まずは関連の研究を紹介します。

テキサス大学の研究チームが1992年に報告した研究[文献2](※1)によると、飢餓状態で脂肪の代謝が進んでいる5人の被験者に直接『基礎代謝相当の脂質を注入』した場合と絶食した場合で、ケトン体(※2)生成量が変化しなかった。
つまり、脂を大量に摂取しても、体脂肪は燃え続けるということです。[文献1]の研究では、脳や一部の臓器が動くのに必要なグルコースを体脂肪の分解によって生み出すことが出来るためだと結論付けています。

また、『直接注入された脂肪はそのまま酸化されてエネルギーになることはない』ということも別の研究で分かっていると付け加えています。

さらにさらに、ケトン体だけではなく
体脂肪合成ホルモンのインスリンと、体脂肪分解ホルモンのエピネフリン量も飢餓状態と同じレベルまで増えていました。(文献中の表2に記載)

  84時間絶食した実験 絶食+脂質を注入した実験
  実験開始時 実験終了時 実験開始時 実験終了時
インスリン(µU/mL) 7.5±0.7 2.7±0.2 6.7±0.7 3.2±0.1
エピネフリン(pg/mL) 39±8 68±12 42±9 70±15

[文献2]Table.2 Plasma substrate and hormone concentrationより一部抜粋、分かりやすく変更

つまり、この研究からわかったことは、脂肪を大量に摂取しても体脂肪を分解する速度は飢餓状態時同じくらい早く、(エピネフリン量変化なし)かつ、摂取した脂質から体脂肪を合成する速度も飢餓状態と同じくらい遅い(飢餓状態と同じインスリン量)であり、ケトン体生成量は変化しなかったことがわかりました。

ざっくりまとめると、

絶食しているときと脂質を多くとったときの両者で、体内の死体脂肪増減に関係するメカニズムの動きが同じ だから、ケトジェニックダイエット中はどんどん痩せていく

ということです。

これが、カロリーオーバーしてもケトジェニックダイエットがうまくいく理由です。
冒頭の通り、体脂肪の合成は行われにくく、体脂肪の消費が行われやすい状態が起こっているわけです。
(ただし、めちゃくちゃカロリーオーバーしているわけではないので、そのような極端な状態では別の反応で太る可能性は否定できない)

この研究もまだまだ小さな例ですので、メカニズムが完全に解明されたとまでは言えませんが、脂肪の摂取が増加してもケトン体生成が減少しなかったことは事実なので安心していいと思います。

[文献2]Klein S and Wolfe RR, Carbohydrate restriction regulates the adaptive response to fasting., 262 (1992) E631-636.
(※1)クロスオーバー化されたランダム化比較実験。脂質ありとなしの両方をそれぞれの被験者に行った際の順番をランダム化しており、先に脂質注入ありの絶食をやった人と、絶食の臨床実験を行った後に、脂質注入の絶食を行ったパターンに分けて行われた。
(※2)ケトジェニックダイエット中や飢餓状態のときにに体脂肪を分解して生産される物質で、エネルギーとして筋肉や内臓で消費される。

カロリー制限せずに痩せた研究紹介

もうひとつ、カロリー制限を全く行わずにダイエットができた研究例[文献3]を紹介します。
ちなみに、ここで紹介する研究は、ランダム化比較実験と呼ばれる形式であり、信頼性は高いです。

この研究は、ノースカロライナ州の退役軍人省医療センターが、デューク大学などと共同で行った研究です。525人の肥満患者の中から、実験に適した(健康など)人の内で無作為に選ばれた146人をケトジェニック組(LKCD)と、カロリー制限低脂肪ダイエット+ダイエット薬(O+LFD)の二組に分け、48週間のダイエットを行いました。

細かい話は置いておいて、
LKCD組は、『カロリー制限なし(肉と卵無制限、チーズ116 gまで)』でしたが、

結果的に、O+LFD組よりも平均して-1.8 kg減量に成功していました。

具体的には、LKCD組は-11.4kg減を24週間で達成したようです。(※ただし、すべての参加者が、すべての体重測定や食事のヒアリングに参加したわけではないので、得られたデータから予測しているに過ぎない)

それ以降の残りの24週間では体重は微増し、これは参加者がケトジェニックダイエットをルール通り進行せず、平均して60g/day以上の糖質を摂取してしまっていたためであると考えられます。

ざっくり説明すると以上の感じです。

細かい内容はいろいろあるのですが、この研究から言いたいことは、ケトジェニックダイエットを遂行する上で、カロリー制限なんて気にしなくてもいいということです。

正直、必要なカロリーを低糖質で摂取するのは、食欲の関係で結構大変でした。僕は、自分の基礎代謝量のカロリー位を目安にあまり考えず食事していても痩せることが出来ました! 

 

いち早く痩せたい!!!一か月で8kgくらい痩せたいんだ!という方は、運動して消費カロリーをアップするか、摂取カロリー自体も抑えていく必要があると思いますが、そうでなければ、カロリーオーバーはあまり気にせずやっていけば、十分痩せられるはずです!!

 

[文献3]William S. Yancy Jr, MD, MHS; Eric C. Westman, MD, MHS; Jennifer R. McDuffie, PhD, RD, MPH; Steven C. Grambow, PhD; Amy S. Jeffreys, MStat; Jamiyla Bolton, MS; Allison Chalecki, RD; Eugene Z. Oddone, MD, MHS, Arch Intern. Med. 170 (2010) 136-145.

まとめ

ケトジェニックダイエット中はオーバーカロリーでも痩せることがお判りいただけたかと思います。

ケトジェニックダイエット中は食欲も収まるので、痩せる速度を上げるために食事量自体も減らしてしまう方がいますが、疲れやすくなるだけで痩せるスピードは変わらないようです。 なので脂質をしっかりとって健康に痩せていきましょうね。 あまり気にしすぎていやになっても意味がないので、ほどほどで大丈夫ですが!!

消費カロリー以上に摂取しても痩せていく唯一のダイエットだと思います。そういう点では体への負担も比較的少ないかもしれません(脂肪の代謝による疲労はあります)。

特に筋トレやスポーツをする方はおすすめですね。

ここまでお読みいただきありがとうございました。ケトジェニックダイエットに挑戦したい!!という方は安全のためにこの記事だけは読んでおいてください。それではまた!